イケメン弁護士の求愛宣言!
そっと彼の手に自分の手を重ねる。

すると、真斗さんは少しの間、唇を噛み締めて私を見ていると思ったら、ふいに抱きしめてきた。

ギュッと力強く、吐息が耳にかかるほど、顔を私に埋めている。

そんな行動にドキドキしながら、私も真斗さんの背中に手を回した。

「そう、ヤキモチ。こんな風に、自分が恋に振り回されるタイプだとは思わなかったよ。由依子を想えば想うほど、どんどん自分が変わっていくみたいだ」

「真斗さん……」

彼の言葉が信じられないくらいに嬉しくて、目を閉じて幸せを噛み締める。

少しでも仕事の手伝いができればと、同期会には行ってみたかったけど、それはもうやめよう。

真斗さんが嫌がることを無理強いする必要はない。

こんな風に、私に気持ちをストレートに出してくれる真斗さんの想いが嬉しいから。

「嬉しい……。私のことを、そんなに好きだと思ってくれているのが。だから真斗さん、安心して。もう同期会に行きたいだなんて、言わないから」
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