イケメン弁護士の求愛宣言!
真斗さんをもっと抱きしめようと力を入れたとき、ふと体を離された。

そして私を見つめる目は真剣そのもので、戸惑いを覚える。

「真斗さん、どうかした?」

安心してくれるかと思っていたのに、怖いくらいの真顔で、こっちは不安になってくる。

すると、真斗さんはそっと私の頬に手を当てた。

「いや、一緒に行こう。仲間に、由依子を紹介するよ」

「え? でも……。私のことなら、気を遣わなくていいんだよ。来島先生のことだって、気にしなくていいと思うし……」

気を遣われるのは好きじゃない。

相手が真斗さんだと、より思ってしまう。

「そんなんじゃないよ。ケジメはつけないといけないって、ずっと思ってたし……。だから、今度連れて行く」

真斗さんはそう言うと、優しく唇を重ねた。

ケジメってなんだろうと、新たな気がかりが生まれたけど、それを言わせないくらいに真斗さんはキスを続けた。

それは息も止まるほどで、私の気持ちを高鳴らせていった。
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