イケメン弁護士の求愛宣言!
まさか先生が、それを考えて私に告白していたなんて……。

「自分でも分かってたんだ。由依子ちゃんに振り向いてもらえないことは。だけど、やらずに後悔するのはキライだから、きみに想いを伝えた」

「先生……」

そういうところは先生らしくもある。

じわりと心が温かくなった。

「それに、もし奇跡的に由依子ちゃんに告白を受け止めてもらえたら、アメリカに一緒についてきてもらおうと考えてたんだ」

「そ、そうだったんですか⁉︎」

さらに驚きで絶句していると、先生はクスッと笑った。

「もちろん、その可能性はほとんどないことは分かってたよ。それにしても、真斗との婚約本当におめでとう」

「ありがとうございます。婚約といっても、プロポーズされたのは、ついさっきなんですよ」

照れくささを誤魔化しながら笑ったのは、きっと驚かれるだろうと思ったから。

プロポーズされたときは感動で感じなかったけど、少し冷静になったらかなり恥ずかしい。

すると想像通り、来島先生はア然としていた。

「やっぱり……驚きましたよね?」
< 285 / 301 >

この作品をシェア

pagetop