イケメン弁護士の求愛宣言!
そして、私の両親への挨拶は、内野家のとき以上にスムーズに終わった。

それもそのはずで、『エリート弁護士』との結婚に、両親が反対するはずもない。

さらに、真斗さんはその肩書き以上に、誠実な人柄が私の両親にはウケていた。

こうして私たちは、晴れて親公認の婚約者になったわけだけど……。

「なんだか、ドッと疲れちゃった」

明日からはまた通常通りの仕事が始まるし、事務所の先生たちへの挨拶もある。

それを考えると、さすがにため息がもれてソファーへ座り込んでしまった。

「そんなため息をつかれると傷つくな」

真斗さんは優しく言いながら、ゆっくりと私の隣に腰を下ろす。

そんな真斗さんに気まずい思いを持ちつつ、彼に寄り添った。

「ごめんなさい。だって、緊張しっぱなしの休日だったから。それに、明日は先生たちに報告でしょ? それを考えたら、ますます疲れてきちゃって……」

そう、真斗さんは事務所の先生たちへの報告は、両家の挨拶を済ませてからと、考えていた。
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