イケメン弁護士の求愛宣言!
「真斗さん⁉︎ 聞いてたんですか⁉︎」

驚いて振り向くと、彼はちょっとからかうような含みのある笑顔で立っている。

「聞こえたんだよ。由依子ちゃんの独り言って、意外と大きいんだよな」

そう言われて、恥ずかしさで肩をすくめる。

「そうですか……? 自覚してなかったです。あの、真斗さんは今から事務所に戻られるんですよね?」

照れくさいから、話をそらしてしまおう。

「いや、今日はもう終わりにしようと思って、事務所には戻らないんだ。明日は、ちょっと裁判資料の作成に集中する予定にしてて、骨休め」

苦笑いの真斗さんが歩き出したのにつられて、私も隣を歩く。

帰る方向は違うはずだから、どこかで別れるだろうと思っていたら、彼は駐車場に入っていった。

「あ、真斗さんは車なんですね。じゃあ、ここで失礼します。それと……、昼間に真斗さんが声をかけられたじゃないですか。もしかして、何か用事があったんじゃないかなって、気になっていたんですけど……」

明日、資料作成の量が多いなら、今度こそは手伝いたい。

そう思って聞くと、真斗さんは嬉しそうに表情を緩めた。

「気にしてくれて、ありがとう。昼間は、本当にただ声をかけただけ。それより由依子ちゃん、もし用事がないなら、これから一緒にご飯でも食べに行かないか?」
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