イケメン弁護士の求愛宣言!
「はい……」

緊張しながら、ゆっくりと真斗さんの車へ向かう。

「どうぞ」

すると、助手席のドアを開けた彼が、優しく私の背を押した。

エスコートされること自体慣れていない私は、これだけで十分ドキドキする。

それに、突然誘われた意味が分からず、緊張しているのもあるし……。

促されるまま乗り込むと、座席が柔らかくて心地よさを感じた。

そして真斗さんも運転席に乗ると、早々にエンジンをかけている。

それにしても、さすが高級車だけあって中はゆったりとスペースに余裕があり、この黒色の座席はたぶん革だと思う。

さらに、品のある甘くもどこかスパイシーな香りが車内に漂っていて、真斗さんの大人の色気を感じていた。

「由依子ちゃん、なにか食べたいものある?」

「えっ⁉︎ そ、そうですね。なんでもいいんですが……」

こういうとき、スマートに答えられたらいいのに、勇一といたときも友達といるときも、決めてもらう側なのが情けない。
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