イケメン弁護士の求愛宣言!
それから車で走ること二十分で、フレンチレストランに着いた。

それは、ヨットハーバーに隣接している南プロヴァンス風の建物で、ウッドデッキからは夜の海が見渡せる。

ちょうど、沈み始めのオレンジ色の夕日が見えているところだ。

真斗さんは車を停めると、私に降りるように促す。

そして助手席のドアを開け降りると、潮の香りと初夏の心地よい海風が出迎えてくれた。

「気持ちいい。このお店は知っていたんですけど、来たことはなくて……」

なにせ、『超』がつく高級フレンチレストランとして有名だから。

たしか、隣のヨットハーバーからは、クルージングにも行けるはず。

ロマンチックで夢を見られそうな場所だけど、庶民の私には金銭的にも雰囲気的にも場違いなところだ。

苦笑いで肩をすくめる私を、真斗さんは優しく背中に手を触れ、エスコートしてくれた。

「今夜はオレがご馳走するから。由依子ちゃんと再会した記念」
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