イケメン弁護士の求愛宣言!
頭を触られただけなのに、ドキドキして顔が熱くなる。

恥ずかしさをなんとか隠して、真斗さんに手をひかれるまま、ヨットハーバーまで行った。

そこには、四十代前半らしき爽やかな男性がいて、真斗さんが名前を告げると、にこやかに案内してくれた。

その先には小型のクルーザーがあり、真斗さんは手を繋いだまま船内へ連れていってくれる。

「中は十人には余裕で使えるくらい広いんだよ。あとで外にも出てみような。貸切だから、気兼ねなく過ごせるし」

「はい……」

勢いのまま来てしまったけど、真斗さんの慣れた感じに戸惑う自分がいる。

今までも、きっと誰かと来たことがあるのかもしれないし、軽い気持ちで誘ってくれているんだと思う。

だけど私には、この場所と真斗さんがきらびやかすぎて、夢をみてしまいそうになるから。

彼と一緒に数段階段を降りると、シャンデリアが照らす部屋へ着いた。

「スゴイ……。クルーザーって、こんなに立派なんですね」

ゆったりとした茶色の柔らかいソファーや、テーブルに置かれたフランス料理にため息が出る。

「まだまだ立派な船はあるけどね。これは小さいタイプなんだ」

真斗さんはそう言いながら、私をソファーに座らせた。
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