イケメン弁護士の求愛宣言!
「そんなの分からないわよ。由依子にその気がなくても、弁護士さんの方が好きになるってことあるかもね」

だんだん楽しそうに調子を上げてきた夏帆は、そんなことを言いだして返事に困ってしまった。

真斗さんからの告白は、私にはリアルに感じられないものだったけど、あり得ない話じゃないのかな……。

それを考えさせられて、夏帆の言葉にも「うーん……」と気のない返事をしただけだ。

そして夏帆は、来島先生の話が聞けただけでも満足だったのか、「また先生のこと教えてね」と嬉しそうに言って電話を切った。

彼女との電話の後も、真斗さんのことが頭を駆け巡る。

私には、手の届かない人だと思っていたのに、そうじゃないってこと?

それなら、付き合いたいと言われたことを、真剣に考えないといけないのかも……。

告白されたときは、絶対にムリだと思ったけど。

そう考えるとますます、気持ちが落ち着かなくなってきた。
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