イケメン弁護士の求愛宣言!
ランチの約束をしたあと来島先生は、足早に事務所を出ていった。

しんと静まりかえる部屋に、真斗さんとふたりきり……。

そう思うと、とにかく緊張してしかたない。

「由依子ちゃん、やっぱり秀一には心を開いてるよな? なんか、オレにはよそよそしい気がする」

ふと聞こえた真斗さんの恨み節に、私はバツ悪く感じながら顔を向けた。

見ると彼は、ふてくされたかのように口をへの字に曲げている。

「そ、そういうわけじゃないんですけど……」

露骨に避けたと思われたのかも……。

けっして間違っていないだけに、強く否定できないでいると、真斗さんは恨めしそうに私を見ている。

「オレとここでふたりになるより、秀一とふたりのほうがいい?」

「えっ?」

その質問に、私は言葉が出なかった。
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