イケメン弁護士の求愛宣言!
だけど、ドキドキする私とは違い、すぐに真斗さんは『仕事モード』に切り替わって、資料作りに必要な六法全書のコピーだのを頼んでくる。

さらに、外出してきた先生たちが戻ってきて、呆気なくふたりの時間は終わってしまった。

私は、真斗さんの言葉をずっと意識していたけど、彼の方はいたって普通でそこに少し拍子抜けだ。

私を見る目も話し方も、すっかり『業務的な』アッサリとしたものに変わっていたから。

「ありがとう、由依子ちゃん。手伝ってくれたお陰で、思っていたより早く終わったよ」

と、彼は愛想よく言って外出してしまった。

そして、入れ違いに来島先生が帰ってきて、約束どおりにランチへ向かった。

連れていってくれた店は、事務所から徒歩五分程度の場所にあるカフェ。

昼にはランチプレートが人気で、オムレツやサラダといった洋食がメインだ。

店内にはニ十席ほどのテーブル席があり、ビジネスマンやOLでほぼ満席だった。

その通り沿いの窓際のテーブルで、向かいに座る来島先生が話しかけてきた。

「由依子ちゃん、なんだか心ここにあらずって感じだね」
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