イケメン弁護士の求愛宣言!
「じゃあ、駐車場で待ってる」

手短にそう言うと、真斗さんは早々と事務所を出ていく。

その後ろ姿を見ながら、胸の高鳴りが増していくのが分かった。

私たちの事務所では、時々先生同士で飲みに行くこともあるし、その勢いで私や耶恵さんが誘われることもある。

だから、飲みに誘われること自体は珍しいことではないけど、相手が真斗さんということと、ふたりきりということにドキドキしていた。

耶恵さんは一足先に帰っていて、今は先生がふたりいるだけ。

私も急いで帰り支度を終えると、足早にドアへ向かった。

その途中、来島先生の側を通ったけど、まともに先生を見ることができず、「お疲れ様でした」の挨拶で精一杯。

これから、真斗さんとふたりきりで会うことを後ろめたく思う自分がいたから。

来島先生のことは尊敬しているし、告白も嬉しかったけど……。

恋愛の意味での『好き』とは違う気がするし、でもそれは真斗さんに対しても同じだと思うしで、心の整理はまったくできていない。

そう思うのに、どうして真斗さんに会うと思うと、こんなにドキドキしてしまっているんだろう。
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