イケメン弁護士の求愛宣言!
思いがけない衝撃的な言葉に、美織さんから目を離せないまま、やっと口にできたのは彼女に言われたことをそのまま返すだけ。

「付き合ってた……?」

じゃあ、真斗さんに初めて会った日に話してくれた元カノは、美織さんのことだったていうの?

思った以上にショックを受けている自分に戸惑いながら、彼女を見つめ続ける。

「そうよ。二年間付き合ってたんだけど、半年前に別れたのよね。ちゃんと話し合いで別れたんだけど、後悔しちゃってるの。蒼井さんが彼女じゃなくて安心した。私、真斗とやり直したいから」

美織さんはそれだけ言うと、私にはお構いなしにメイクを直し始めている。

きっと彼女は、私に真斗さんを好きになるなと釘をさしたかったに違いない。

そうでなければ、『やり直したい』なんて、初対面の私に言うはずがないから。

ふたりがどんな理由で別れたのかは知らないけど、真斗さんは未練はないのかな……。

こんなキレイで頭がいい女性、私なんて敵うはずもない。

美織さんに軽く会釈をすると、逃げるように化粧室を後にした。
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