イケメン弁護士の求愛宣言!
揺れる気持ち
ほろ酔い気分はすっかり冷めてしまい、重い足取りで席へ戻ると、真斗さんが心配そうな顔を向けた。

「どうかした、由依子ちゃん? 顔色悪いけど、酔った?」

「えっ?」

そんなに分かりやすいほど、顔に出ていたのかと思い自分でもビックリだ。

心配をさせていることが申し訳ないけど、まさか美織さんとのことを話せるわけがない。

別に嫌がらせをされたわけじゃないし、真斗さんを好きかどうかも分からない私が、気にすることじゃないと思うから。

そう考えたら、ここは誤魔化すしかなくて首を横に振った。

「いえ、大丈夫です。そろそろ出ますか?」

これ以上ここにいたら、美織さんにまた声をかけられそう。

ぎこちない笑顔を浮かべて、真斗さんに声をかけると、彼は渋々頷いた。

「由依子ちゃん、疲れたなら疲れたってちゃんと言ってほしい。気を遣われるのは嬉しくない」
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