恋が都合よく落ちてるわけない
いざ軽井沢へ
「ねえ、イケメン君これから千鶴ちゃんと出かけるんだけど、来ない?」
私の携帯電話を取り上げた、陽子さんが落合君に電話をかけた。


なんて誘いかたですか…陽子さん。来るわけないじゃないですか。

「本当!いいの?助かるなあ」

えっ?落合君、暇なの?

「いいわよ。帰りは好きなようにしなさい。じゃあ、契約成立。じゃあ、うちに来てもらってから、千鶴ちゃんの家に行きましょう」

陽子さんは、それまでの気だるさから打って変わって、泊まりの準備を始めた。

「ちょっと、陽子さん?妊婦さんじゃないですか?産まれたらどうするんですか?」

「そうね。あと1ヶ月はあるから大丈夫だと思うけど」

「あの…そんな大変な思いをして行く必要あるんですか?」

「もちろん。千鶴ちゃんが須田くんかイケメン君のどちらかに決めてくれればいいな」

「どうなるのか、分からないですよ」

「そうかな…十中八九、イケメン君でしょ」

「そんな…」
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