恋が都合よく落ちてるわけない
「私、忠告したでしょ?
将来千鶴ちゃんみたいな、若い子が突然現れて、やっぱりその子がいいなんて、言われるのよ!信じられる?」
「すみません。それ私のことですよね、そんなことになってたとは、知りませんでした」
「悪いと思ったら、悩んでないで
イケメン君とくっいてね」
「いつの間に、
落合君1択になったんですか?」
「電話で話した感じが、よかったから」
インターフォンから、声がした。
落合君の声だ。
「まあ、いい感じ。素敵ね彼」
そう言えば、落合君、
最初に会った時より、落ち着いている。
言葉もちゃんと話すようになったし
「えっと、落合君、悪いけど荷物お願い」
「奏って呼んで下さい。陽子さん」
かったるいって言わないんだ。
「奏くんって呼ぼうかしら」
「いいですよ。
千鶴もそう呼べばいいのに」
「落合君、行くよ」