恋が都合よく落ちてるわけない
千鶴ちゃんと呼んでいた、
西川さんは私のことを、
大島さんと呼んだ。

もう、前の様には呼んではくれない。
何も確かめる事なんかなかったのだ。
手紙の通り。



「もう、いい好きにすれば…」
半分どうでも良くなった。仁志さん、私の事なんかどうでもいいんだろうな。


西川さんはとっくにもう、私の事なんか過去の事にしてるんだ。


「じゃあ、行くよ。ほら、もう泣くな」


奏が、西川さんにドアを閉めて欲しいと頼んでいる。

「閉めていいのかい?」
西川さんが私に聞いた。


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