恋が都合よく落ちてるわけない
少し、外を散歩しよう?
私は、須田さんを誘って、
高原の爽やかな空気の中を歩こうと思った。

「まだ、具合悪いの?」
私より、体力有るはずなのに、
須田さんは、私を先に行かせて自分だけ、遅れて歩く。
まるで並んで歩くのが嫌だと言うように。

私は、あきらめて仁志さんの腕に自分の腕をからめて言った。
「部屋に戻りましょうか?疲れたのかな」

「いや。まだ大丈夫だけど」

「散歩も行きたいわけじゃなかったの。だからもう、いいわ、戻りましょうか…」

離れているし、ほとんど会話もない。

コテージに帰って、他にもいろいろ誘って見たけれど、どれも消極的な反応だった。

「ちゃんと話そう、須田さん…」

「ああ」
須田さんもその為に来たのだ。


「言いたい事があるなら言ってみて?」











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