恋が都合よく落ちてるわけない
「須田くんは?彼なら知ってるでしょ?」


須田くん?って、また友達かなにか?
何で、仁志さんに用事があるのに、私に会いに来るのよ。


「須田さんに直接聞いて下さい」
直接聞いても言わないことを、私に話すわけないのに


「ダメなの。調査に関わってるから、ダメだって、会ってくれないから。彼、本当に頑固だし」


「だからって、私に会いに来ても、
意味ないですよ」


「あなたなら、何とかなるかと…彼が好きなあなたなら」


「おだてたってダメです」


「千鶴ちゃん、お願い」


「西川さんが選らんだのは、あなたでしょ。歳上だし、専務の秘書なら、私に聞く前にやることなんか、たくさんあるじゃないの!!」

陽子さんは、まっすぐ私を見て言った。

「彼は、私のことが好きで選らんだんじゃないの。そうするしかなかったから、私を選んだのよ」


「何言ってるんですか!?」
この開き直りの良さは尊敬します。
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