王子様は青春の中にいる
「もうすぐ期末だからな。
このままだとお前、全部赤点だぞ」
「うーわー」
「先生も全部教えきれないが、できることはする。
明日から毎日、放課後補習な!」
「え! 教えてくれるんですか!?」
「おう。
赤点だとな、夏休み補習になるんだよなー。
クラスに補習組がいるとな、担任が面倒見なきゃいけないんだわ。
なっ嫌だろ!?」
「……」
「俺も毎日暇じゃないから、その時用に助っ人用意しとくから!
赤点とるんじゃねぇーぞ」
ニカッと佐伯先生は笑った。
この人自分に正直な人だなぁと思いながら、お願いしますと返した。