王子様は青春の中にいる
自転車を駐輪場に止め、靴箱に向かっているところで冬華ちゃんが校門をくぐったのが見えた。
「あ、冬華ちゃ……」
声をかけようとした私は、その隣にいるもうひとりに気づき、口をつぐんだ。
その顔に見覚えがあった。
というか、藤枝さんたちの話題の2割が冬華ちゃんだったとすれば、5割は彼だった。
『青春の王子』と呼ばれているらしい生徒――王野柊司(おうの しゅうじ)だ。
頭も良くて、運動もできて、そして俳優のような整った顔。
冬華ちゃんとお似合いというしかない、イケメンっぷり。
名前までかっこいい!と女の子達がキャピキャピ言ってたっけ。
「あ、冬華ちゃ……」
声をかけようとした私は、その隣にいるもうひとりに気づき、口をつぐんだ。
その顔に見覚えがあった。
というか、藤枝さんたちの話題の2割が冬華ちゃんだったとすれば、5割は彼だった。
『青春の王子』と呼ばれているらしい生徒――王野柊司(おうの しゅうじ)だ。
頭も良くて、運動もできて、そして俳優のような整った顔。
冬華ちゃんとお似合いというしかない、イケメンっぷり。
名前までかっこいい!と女の子達がキャピキャピ言ってたっけ。