歪な愛のカタチ

卒業

その日は早くに由佳の家を後にした。


家にいてだらだらしていると携帯が鳴った。


着信 緒方章二


章二か、珍しいな。
そう思いながら電話に出た。


「もしもし?」


「おー!隆!何してた。」

「漫画読みながらゴロゴロしてた。」

「つまり暇だよな?ちょっと遊ばねぇ?久しぶりに」

章二はそう言った。


僕達も来月で卒業だ。


「うん。いいよ。」

「じゃぁ、13時に〇〇駅集合な!吉岡もくるから!」

そう言って電話は切れた。

章二とは中学から一緒だ。
僕は就職だけど章二は進学。
まぁ、大学も都内だから会えないことはないんだけど。

私服に着替え身なりを整えて家を出た。
< 99 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop