wolfeye
出会いそして別れ

親に捨てられた俺はピエタ孤児院に入れられた。

一か月後黒服の男がやってきて俺は引き取られ

それはそれは大きなお屋敷に連れてこられた。

長い廊下をひたすら歩きたくさんの黒い服を着た男たちとすれ違う

そのたびに皆俺を見ると振り向く・・・珍しいものを見るように

ある部屋の前に着くと連れてきてくれた男は正座をして襖越しに話しかけた。

「蓮様をお連れしました」

「入れ」と低い声が聞こえてくる。

黒服の男は襖を開けると「お入りください」と中に入るように勧めた。

黙ってうなずき部屋に入ると鋭い目、威圧感を持つ大きな男の人と

綺麗な着物を着た女の人が寄り添うように座り俺を見ていた。

「そこに座れ」という男の前に座布団が引いてありそこに座った。

俺が座ると男は俺の正面に座った。

「今日からお前は黒島辰一朗と百合の息子だ、その証にこのピアスをつけろ」と俺の手首を握り自分の前に

手のひらを出させその上にピアスを置いた。










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