wolfeye

9時少し前に片瀬さんが部屋に迎えに来てくれた。

「若、そろそろ出ましょうか？」と言われうなずく

俺は初めて片瀬さんにお願いをした。

お願いを話すと驚いた顔をしていたが「わかりました」と言い長い廊下を二人で歩く

玄関で靴を履いてると父と母が後ろに立っていた。

靴を履き二人に「行ってきます」というとうれしそうに

「気をつけろ」と言われ片瀬さんの後ろをついていく

大きな門の前には黒い車が止まっていた。

片瀬さんは後方席のドアを開けてくれ俺は車の中へ

座るのを確認すると片瀬さんは前の席へ運転席には金髪の目つきの悪い男がいた。

その男はミラー越しに俺を見ると頭を下げ微笑んだ。

その男に「出せ」というと車は動き始めた。

車の中は静かで俺はずっと窓の外を見ていた。