wolfeye
黒島組に住み始めて3か月

もう臨月でいつ生まれてもおかしくないお腹

いつも双子の琥珀君彩花ちゃんが二人で私の後ろをついて回る

洗濯物を干していると「危ないこけたらどうするの?」と洗濯物を取干しはじめる彩花ちゃん

仕方がないのでお風呂の掃除していると

「何やってんだとどなりながらこちらに来る琥珀君」

結局取られてしまい私はすることが無くなりお母さんの部屋へ

部屋を開けるとお母さんは大量の赤ちゃん服を広げていた

「小春ちゃん今日買い物行ったから買ってきたの?」

見てみてと洋服を見せてくれるお母さん

「お母さん、この前もたくさん買ってもらってるからもうタンスに入りきれない」というと

「じゃあタンス買いましょう」と言い出す始末

「性別が分かりみんな喜んでくれた」

こんなに心配してくれて愛してくれる家族ができた私は幸せ者だ

お母さんと話してると今度はお父さんが帰ってきた

ただいまと言い襖を開けると後ろから昔あったことがある人を見つけた

その人は私を見ると「お久しぶりですね小春さん」と声をかけてくれた

昔私の耳にピアスをしてくれた人片瀬さんだった

片瀬さんは蓮君が20歳の時にお父さんから別の仕事を任されて少しの間ここから離れてたそうだ

でも、この子が生まれることを聞いてこちらに戻ってきた

今度からお腹の子のおつきになってくれるそうだ

嬉しそうに片瀬さんは「もう少しですね」と私に話しかける

「はい」というと後ろから

「組長荷物はどうしたらいいですか?と聞いていた

若い組員さんが持てないほどの荷物を抱えてきた

お母さんに怒られるお父さん

荷物は全部この子のおもちゃ

でもお母さんの洋服もすごい量だ

こんなに今からかわいがってもらえるこの子は本当に幸せだと思う

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