~Still~
「うん!じゃ、颯太くんが帰ってから、一緒に買い物に行く?」

「はい、そうしましょう」

「じゃあ……夕方ね」

「はい」

「あの、颯太くん」

エレナが、遠慮ぎみに颯太を呼んだ。

颯太は長身を屈めてエレナを斜めに見下ろした。

「どうしましたか?」

「あの、」

「ん?」

颯太の澄んだ瞳がエレナを捉え、彼女は息を飲んで彼を見つめた。

「愛してる」

ダメだ、私、イカれてるかも。

もう、好きで好きでたまらない。

颯太は優しく笑った。

「僕もエレナさんが大好きです」

エレナは颯太に抱きついた。
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