~Still~
「惚れ直しましたか?もし惚れ直したなら、今すぐご褒美に、キスし」

「バカ!」

バシッと叩いてやろうと振り上げたエレナの手を、颯太はいとも簡単に片手で掴むとニヤリと笑った。

それからエレナを引き寄せて胸に抱くと、周りを気にせずに、彼女の唇にチュッとキスした。

「照れなくてもいいでしょう?あなたはアメリカ人だし、こういうのはアメリカなら、珍しくないし」

「…ここ日本だよ…」

「さて、何処にいきますか?
……今思い出しましたが、秘書の青山さんをほったらかして来ちゃいました」

「プッ!」

「あははははは!」

「電話しなよ!」
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