~Still~
エレナは、颯太の男らしい首に、投げ出すようにして両腕を絡めた。

「うん、感じたい、颯太くんを」

「エレナ……」

颯太は寝室に向かい、ベッドにエレナを優しく降ろした。

横たわったエレナをまたいだまま、彼女の瞳を見つめて、手早くスーツの上着を脱ぐと、シャツのボタンに手をかけた。

長い指が次々とそれを外し、やがてシャツが脱ぎ捨てられ、颯太の上半身があらわになると、エレナは眼を見張った。

男らしく鍛えられた颯太の体を前に、胸が高鳴り、耳元までそれが響く。

「感じさせてやる、俺を。狂うくらいに」

颯太がエレナの首筋に顔を埋めた。
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