~Still~
「全く、あんたは!
綺麗すぎるし、意思は強すぎるし、純粋すぎるし、優しすぎるのよ!バカ、バカ、バカ、バカ!!」

「咲希?!なによ、大丈夫!?」

咲希は子供のように泣きじゃくった。

「ほんと、あんたみたいな女は、そういないよ!」

エレナは咲希の肩を抱き寄せて言った。

「ごめんね、いつも、迷惑かけて……」

「謝るな!」

そのやり取りを見ていた亜子が、口を開いた。

「ねえ、そろそろいーんじゃない?!」

咲希を泣き止ませようとしていたエレナは、右隣の亜子を一瞬だけ見て答えた。

「ん?何がそろそろいーの?その前に、亜子も咲希を泣き止ませて」
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