~Still~
手の震えが止まらず、心細く、エレナは唇を噛んで俯いた。

そんなエレナに優しい眼差しを送り、颯太は微笑んだ。

……全く。

気が強いクセに、急にこんなにか弱いところ、見せんなって。

颯太はエレナに告げた。

「I still love you」

……え……。

颯太の言葉に、エレナがゆっくりと顔を上げた。


『 I still love you 』


それって、それって……。


楽しげな声の響くショットバー『Sou』の客達は、そんなエレナと颯太に誰も気づいてはいなかった。
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