~Still~
でしょうね。

「あなたといたいからです。あなたがアメリカに帰るまで」

精悍な顔をわずかに傾け、颯太は眩しそうにエレナを見つめた。

「……取り敢えず、今晩だけでも。食事に誘ったのは僕ですし、このまま、あなたを放り出す形になるのは嫌なんです」

「……」

エレナは思案した。

思案していた最中に、自分の意思とは関係なくフワッと頭が揺れた。

わ、ヤバい。飲みすぎたかも。

……時差ボケなのに、普段以上にのんじゃったから。

それを颯太は見逃さなかった。

「エレナさん、どうか今夜は僕の家に来てください。すぐ近くですし」

「ふっ」

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