~Still~
エレナはベッドから降りると、写真を手にしたまま颯太に眼をやった。

「これって、どういう事?」

颯太は観念して部屋の電気をつけた。

頬を寄せ合って写真に写る男女のうち、女性は紛れもなくエレナ本人であった。

颯太はベッドに座ると静かに口を開いた。

「それは、僕とエレナさんです」

「はあっ!?」

エレナは、写真の男を見つめた。

短すぎず長すぎずもない銀の髪に、グレーの瞳のこの男の子が、颯太くん?!

「覚えてませんか?」

「待って!思い出すから待って!」

「……原宿の」

「あっ……!!」
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