~Still~
エレナは、張り付いたように颯太を見つめた。

「絶対、嫌!」

「何でだよ!?」

俺は顔だってイケてるし、背だって185センチある。

正直、モテる。

なのに。

エレナは、シラケたような顔で颯太を見上げてキッパリと言い放った。

「何で自分より頼りない、学校サボるような不良と私が付き合わなきゃなんないの?私があんたみたいなガキっぽい男を好きになる訳ないでしょ」

颯太は反論できなかった。

そんな颯太を見て、エレナは弟をたしなめるように言った。

「折角学べる場所があるのに、自分から背を向けるなんてもったいない。人はね、ちゃんとしなきゃダメなのよ。
しっかり学校行かないとダメ。
17歳にもなって、なにやってんの?
よくそんな状態で私に付き合ってくれなんて言うわね」
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