~Still~
頷いたエレナを見て、颯太がまたもやガッツポーズをした。

今度は大きく。

それから白い歯を見せて豪快に笑った。

「嘘みたいだ!すげー嬉しい!」

エレナは諦めて苦笑した。

けど、このままではシャクに障る。

「ガキっぽい」

「えっ」

「……お世話になります」

「やったあっ!」

「うるさい」

長く忘れていた甘酸っぱい感覚に、エレナは戸惑いながら眼を伏せた。
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