~Still~
「エレナさん……」

ノックをしようと思いながら来たのに、ゲストルームのドアは開けっぱなしであった。

声をかけて室内を覗いたが、真っ先に見たベッドにエレナはおらず、彼女はその隣に立っていた。

声をかけたのに気付いてないのはどうやらウォークマンのせいらしく、両耳にはイヤホンがついていた。

颯太は綺麗な姿勢でヨガのポーズをとるエレナに見とれた。

よくみると彼女の頬には汗が伝い、首もとは光っていた。

物凄くセクシーだ。

華奢な体の割りには胸がでかい。

絞り上げたような腰もそそる。

その時フッとエレナの瞳が颯太を捉えた。

素早くイヤホンをとると、斜めに颯太を見て眼を細める。
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