~Still~
三つの仕切りがあるセトモノのプレートをエレナと自分の前に置き、颯太は恥ずかしそうに口を開いた。

「どうぞ召し上がってください。大したものじゃないですけど」

ハムエッグにグリーンサラダ、トーストにスープ。

「いただきます……」

プレートの隣にコーヒーとオレンジジュースを置いて、颯太はエレナに言った。

「なにか、僕に聞きたいことでもあるんですか?」

「……」

「僕を見つめて、暗い顔をしていたから」

「なんでもない」

「僕とあなたがこうして一緒に居られるのは、たった1ヶ月しかありません。その間に、あなたに僕を目一杯知ってほしいし、僕もあなたを目一杯、知りたい。だから、何でも聞いてください。そして、あなたの事も教えてください」
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