恋のデザインは色鮮やかに。
この人は今私を明らかに見下しているけど、何か仕事はしているんだろうか。
こんな時間にここにいるってことは、それこそ本当に売れないバンドマンとかかもしれない。


言っちゃ悪いけどこの人といて仕事運が傾いてくるとは思えない。
神社に来て疫病神をなすりつけられては本末転倒じゃないか。


「もう放っておいてください」


もう立ち去ってやろうと思った。
もう2度と会うこともないだろう。


颯爽と姿を消すはずだったのに…


私の足は1歩踏み出しただけで止まった。
自分の行動が恥ずかしい。


…どしゃ降りだってこと忘れてた。
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