恋のデザインは色鮮やかに。
後ろからは抑えきれない笑い声が聞こえてくる。
やっぱり見られてた。


「雨宿りしに来たんでしょ?
なのに飛び出して行こうとするなんて…!

目の前のことしか見えてないの?
むしろ目の前のことすら見えてないんじゃないか?」


この人は笑いながら、私の心をグサグサと突き刺してくる。


目の前のことすら見えてない私は、自分が今何をすべきなのか、何をしたいのかが全く見えない。


圧迫面接に続きこの攻撃。
ヒットポイントはもうゼロだ。
いや、もうだいぶ前にゼロになっていた。
なのにゲームオーバーにはならなくて、降参もできなくて、まだまだ痛め付けられる。


…拷問じゃないか。
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