恋のデザインは色鮮やかに。
「ナルちゃん危ないわよー。

男は狼なんだから気を付けなさい!

まったくー。
シラフで担当に手を出そうとするなんて、レイも隅に置けない男なんだからっ」


ウザイ。
面倒くさい。


完全に酔っ払ってビール瓶を持ち歩く真央。


「ちょっとー、一滴もお酒飲まないつもりー?

そんなことが許されると思ってんの?」


無理やり立たされ、ビールを飲ませようと瓶を口に持ってくる。


「うわ、やめろ!
俺に絡むな」


酒の味が無理。
だが、酔っ払いに言葉なんて通じない。


周りに助けをもとめるが、篤人は樋口とナルは伊藤と話していて誰もこっちを見ちゃいない。


おい、さっき“一生ついていく”って言ってたじゃねーか!


「うわっ」


ゴクン…。


飲んでしまった。
本当に不味い。
体が酒を受け付けない。


真央は俺に飲ませたことに満足したのか、陽気に次の標的を探しに行った。
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