恋のデザインは色鮮やかに。
これも良い、あれも良い、こっちだって捨てがたい…。
そんなのを繰り返して1枚が決まらない。


「だーかーらー、目を瞑って1枚選べばいいだろ」


隣から悪魔の囁き。


「う…」


それに対抗する元気が今の私にはなかった。


「じゃあ、レイさん。
ここから1枚引いてください…」


「これ」


レイさんが引いたのは、ビビッドカラーで描かれた宇宙のイラスト。


「これでいいですね?
本当にこれを出しますよ?」


「あぁ」


レイさんと私の温度差。


レイさんはこちらに目を向けることなく、それが何のイラストなのか確認することなく言いやがった。
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