恋のデザインは色鮮やかに。
次の日、朝からレイさんとずっと同じ部屋にいるというのに、ほとんど喋っていない。
喋れる精神状態ではなかった。


でも、レイさんにやってもらわなきゃならない仕事がある。


「レ、レイさーん…。

今度ある展示会に出すイラストを選んでおいてくれって、社長が言ってましたよ。
この展示会も、毎年過去に描いたイラストを出してるんですよね?」


「あぁ。
適当に選んでおくよ」


「お願いします」


…。


会話が終わってしまった。
今日は朝からこんなふうになってばっかり。


いつもみたいに無駄な話をできない空気。
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