恋のデザインは色鮮やかに。
「あ…。

1つ…最近事件があったんだ。

それで…いや、でもあれはナルが帰ったあとだったし…。
もしもナルがそれを知ってたら、何やってるんだ!って怒ると思う…」


「ナルちゃんに隠れて、何かやらかしたのか?」


「隠れてっていうか…。

だから…。
…説明が難しいんだよ!

だけど、ナルが知ってるとは思えない。
あの日は無理矢理帰したし」


無理矢理帰した?
その言葉に少し引っ掛かった。


「あ、それってあの日か?
何日か前、レイがナルちゃんを追い出すように帰してた日」


「あぁ」


なんか、点と点が少しずつ繋がっていく感じがした。
真相は見えないけど、近づいている感じ。


「その夜、ナルちゃんと一緒に帰ったんだよ。

だけど暫く歩いた所で、ちょっとレイさんが心配だからって言って、会社に引き返したんだ。

まさかその夜、戻ってきたナルちゃんに何かした…?」


これだけ独占欲が強ければ、レイが手を出すことを企んでもおかしくはない。
無意識に疑惑の目を向ける。
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