恋のデザインは色鮮やかに。
「なにこれ?」


車に乗った青山さんは、私の携帯の裏に貼ってあるシールに目をつけた。


「レイさんのイラストのシールです。
こっそり貰ったんですよ。
可愛くないですか?」


なんかよくわからないマルっこいキャラクターだけど、私は割と気に入っている。


「それが可愛いのか…?


それに秋野のイラストって…。
あんなこと言われても貼ったままなんだな。


次の日にはけろっとしてるし。
もう少し引きずるかと思ったけど…。

成瀬さんは意外と切り替えが速いね」


「まだ引きずってますよ。

だけど、働く以上はいつまでも沈んでられませんから。
それに、今は私、青山さんの担当なので」


レイさんに言われたことは、ずっと胸に突き刺さってて鈍い痛みを放ち続けている。
それに毎晩、眠りにつく前にどうしようもない不安にかられもする。


それでも、今は青山さんの担当なんだからと、レイさんのことは極力考えないようにしてる。
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