恋のデザインは色鮮やかに。
しばしの沈黙のあと、青山さんは筆を止めた。


「やっぱり、秋野につくべきじゃない。
職場を情で選ぶべきでもないと思うし。

とにかく、秋野の元に戻るのはお勧めしない。


でも成瀬さんは僕の担当を続ける気もないだろ?


それで提案なんだけど…」


ずっと青山さんの担当を続ける気はないけど、イクタデザインに戻れないとしたら…。


私は路頭に迷うしかない!


そんな私に提案とは何だろう?


青山さんは、椅子をくるっと回して私の方を向いた。



「僕と結婚するっていうのは、どう?」


「…へ?」


はい…?


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