恋のデザインは色鮮やかに。
近づいてくる青山さんから離れようとするけど、足が固まって少しずつしか後ろに下がれない。


しかも…


「わっ…」


絨毯に足をとられてそのまま後ろに倒れる…かと思ったけど、青山さんに背中に手を回されて支えられた。


「あ、ありがとうございます…」


「うん…」


抱き締められるような体勢になってしまい、あまりの距離の近さにうつむいてお礼を言う。


私の心臓は、さっきからずっと高鳴っている。


このまま鼓動が速くなりすぎて、止まってしまいそうなほど。


「で、返事は?」


「その…」


どうやら答えないことには、放してくれないらしい。
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