恋のデザインは色鮮やかに。
「俺さ、自動車の部品を製造する会社に勤めてるんだ。
俺、こう見えて結構車が好きなんだよね。
それで先月、新しく車を買ったんだよ。赤のすっげーカッコいいやつ。
そうだ、今度ドライブ行こうよ。
港の方に良いレストランがあるの知ってるんだ。
あ、このサラダ旨いよ」
「…あ、はい」
自分でこの返事が何の話に対しての返事なのかがわからない。
白石さんの話のどこを掘り下げていけばいいのかもわからない。
私が話題を見つけやすいようにたくさん言葉を投げ掛けてくれたのかもしれないけど、こうも一気に話題が飛んできては目移りしてしまい結局全てを見逃す。
会話のキャッチボールに使う球は1球で充分ですよ…。
「琴乃ちゃんはN大に通ってるんだよね?
何勉強してるの?
将来何になりたいの?
ってかさ、彼氏はいるの?
彼氏じゃなくても、好きな人とか―…」
私はどこで返事をすればいいんだ?
そんなふうに考えているうちに、話題は通りすぎてしまう。
それからも白石さんの話はずーっと続いた。
俺、こう見えて結構車が好きなんだよね。
それで先月、新しく車を買ったんだよ。赤のすっげーカッコいいやつ。
そうだ、今度ドライブ行こうよ。
港の方に良いレストランがあるの知ってるんだ。
あ、このサラダ旨いよ」
「…あ、はい」
自分でこの返事が何の話に対しての返事なのかがわからない。
白石さんの話のどこを掘り下げていけばいいのかもわからない。
私が話題を見つけやすいようにたくさん言葉を投げ掛けてくれたのかもしれないけど、こうも一気に話題が飛んできては目移りしてしまい結局全てを見逃す。
会話のキャッチボールに使う球は1球で充分ですよ…。
「琴乃ちゃんはN大に通ってるんだよね?
何勉強してるの?
将来何になりたいの?
ってかさ、彼氏はいるの?
彼氏じゃなくても、好きな人とか―…」
私はどこで返事をすればいいんだ?
そんなふうに考えているうちに、話題は通りすぎてしまう。
それからも白石さんの話はずーっと続いた。