恋のデザインは色鮮やかに。
「随分と余裕なんだな、就活って。

ちょっと前に誰かが、一寸先は闇とか言ってたけど…。

楽しそうな闇じゃないか」


もうこの人の視界に捉えられているだけで身が縮こまる。


「だから、あなた何なんすか?

琴乃ちゃん戻ろう」


そんな私に向けられた白石さんからの助け船。


でも名前は出してほしくなかったなー。


この変な男に知られちゃうでしょ?


「君の方こそなんなのさ?

酔っ払いにあれこれ説明するのは面倒だから、取り敢えず1人で席に戻ってもらえる?」


「あー?
なんでだよ」


空気がピリつく。


あの人はわからないけど、白石さんはお酒も入っているし…
手が出てもおかしくないかもしれない。
殴り合いだけは勘弁してほしい。
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