恋のデザインは色鮮やかに。
そこへタイミング良く現れたのは、カウンター席に座っていた綺麗な女の人とその人よりも結構年上の男の人。


あの人のことをレイと呼んでいる。
どうやら知り合いらしい。


「あ、ちょうどよかった。

見つけたんだよ」


その人はそう言って私の後ろに回り込み、手を掴むと操り人形のように動かした。


「俺の新しい担当。


どうもはじめまして、N大だというのに就活にとことん失敗している女子大生です。


これから、レイさんの下で必死に働きます。
よろしくお願いします」


はぁ!?


私の代わりに喋り、私は言葉とは無関係な動きを行わされる。


目の前の2人はポカンとしているが、私も状況が掴めない。


白石さんは私を見捨てて席に戻ってしまったし。


私の味方はどこにもいない。
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