恋のデザインは色鮮やかに。
その笑みに怒りが沸いてくる。


私は怖くて涙目だというのに、何笑ってくれてるんだ!


「ふざけるなー!!」


捨てようとしていた雑誌を掴んで丸めて武器にして、レイさんを何度も叩く。


「ごめんごめん。

そこまで怖がると思わなかったからさ。

でも…ナイスリアクションたったよ」


「最後の一言が余計だったので、攻撃を続行します」


「うわ」


バシバシと数回叩くと、単調な動きのためすぐに読まれてしまい、腕を掴まれた。
そして流れるように抱き締められた。


その状況を把握するまでに時間は要さなかった。


「機嫌直して」


上からそんな言葉が降ってくる。
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