恋のデザインは色鮮やかに。
ナルが本を読み終わるまでは何もできない。


また暇になった俺は、紙と鉛筆を取り出して溢れ出るアイデアを放出する。


こうやって、思うままに描いたものは完成したらすぐに捨てる。


人に見せることを想定して描いてないし、自分で見てもゾッとする時があるから。


描いている途中は、それがどんなおぞましいイラストなのか気づけない。


完成して、我に返った時に初めて…。


「うわっ、何だよこれ!」


自分の描いたイラストを客観的に見れる。


慌ててその紙をくしゃくしゃと丸める。


だがそれでは気が済まなくて、さらにギュッと小さくした。
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